国や自治体の仕事について

以前の記事にも書いたが 、国や自治体には スケールメリットのある仕事をたくさんしてもらいたい。 例えば、各個人個人で 家に小さな発電機を置いて 電気を作って、使うことは非常に効率が悪い。また 水道も同じであり、個人で 雨水を貯めてたり、下水を川に流したり、そんなことをするのは、大変である。ガスも同じである。それは、道路を作る、空港を作る、鉄道を作る、そういうインフラ整備などは言うまでもない。 

全体でまとめてやった方が良い。

しかし、いつからか民営化をすることが 正しいことかのように言われ始めた。

電力会社も民営化され 、郵政も民営化され ついに、水道の民営化も始まってきた。

私は民営化して良い事業と民営化してはいけない事業の一番大事な基準として 民営化した企業が 利益を追求することでサービスが向上するか否かを考えるべきだと思っている。例えば電力会社においてはサービスの向上 というのは、停電をなくすことであり、常に安定供給をすることである。この安定供給のためにはむしろたくさんのお金を使い、設備投資をしたり、設備の点検と整備、または運転の監視などに力を入れる必要がある。よって、民営化後、安定供給は続けているものの、依然として、民営化することのメリットである値下げに関してはほとんど効果が上がっていない。なんのために民営化したのか、国民の生活向上には少なくても寄与していない。早くまた国営化すべきだと思っている。しかし、 逆に外食産業などは 厳しい競争に 直面すれば 、食事の質が上がる、または値段が下がるなど消費者にとって良くなる方向に 動く。また同じく小売産業、観光産業、さらには農業や一般産業なども民間がやったほうが当然サービスの向上が見込める

そして今始まろうとしている、いやむしろ始まっている自治体もあるが、 水道の民営化に関しては本当に危険だと思っている。 まず電気と一番違うところは水道の水というのは体に入ることである。よって、より高いレベルで安全性が求められる。極端な話だが、毒が入っていても、色や臭いがせず、飲めます、安全ですと言われれば、料理に使ったりしてしまうだろう。また水道管の多くは現在老朽化しており、設備の更新が必要になってきている。つまり、普通に運営をすると、この更新費用がかさみ、確実に値上げが必要になる、または安全性を犠牲にするしかなくなる。

一般的に何かの事業を民営化するのであれば政府がやっていた時のような無駄がなくなり、そして安くなるということを期待するが、水道事業において民営化されることで安くなるとすれば先ほども書いたように安全性が犠牲になるしかない。

しかし、逆に安全を犠牲にした場合、水道事業というのは確実にみんなが利用し、しかも日本の水道料金回収率は世界一ともいえる事業になっているので、この事業を譲渡された企業はボロ儲けをする可能性がある。そして、すでにいくつかの自治体で水道が民営化され始めたが、何故か外国籍企業に譲渡されているケースがある。

今回私が書きたいのは このような国民の生活、命に関わる大事な事業は確実に国または自体がやり、さらにその下請けの下請けまで国内の企業が行なっていくシステムを作らないといけないと考えている。これこそ、まさに国を守ること、つまり、国民の生活や命を守ることに繋がるし、日本はそれが出来る国なのだから、そうするべきである。

極端なことを言えば 水道事業を外国籍企業に 移管すれば、彼らは利益追求のために、水の浄化を怠ったり、または水道管の更新をしなくなったり、さらに何かと理由をつけて水道料金の値段を上げたり、また私が一番懸念しているのはこのように外国籍企業は、水道管の交換や水の安全性などについてはそのまま自治体にやらせながら、ただ単に運営だけをするとして、お金だけを上手く盗んでいくスタイルになる可能性もあるのではないかと危惧している。そして、どんどん値上げをして、国民を苦しめ、日本人から奪ったお金を本国に送金することも出来る、まさに相撲で言えば完全にまわしを取られた状態といえる。

私はもう一度、過去に民営化した事業も含めて、再度国有化、さらに国内の技術でその事業を継続していけるようにすべきだと思っており、これこそ国を守る、ということだと思っている。