キャッチボールについて

野球バカの馬鹿親父のささやかな夢は息子とのキャッチボールだったりする。

息子の将来に何かを期待することもなく、とりあえず生きて、生き抜いて欲しいと願うだけだが、ただひとつ、贅沢を言うであれば、キャッチボールを高校生くらいになった息子とやりたいと願っている。

そして、その夢を叶えるために、どうすればいいのかと考えてみたら、2つのことが最低必要であると思った。一つは野球がある程度出来ること、二つ目は親子関係が良好であることである。

まず、野球をするためには、ある程度、スポーツが出来る体力や気力を持たせる必要があり、肉体的な強さが必要になるので、日々の食事も添加物ばかり(米国系ファーストフードなど)のものとか、お菓子や甘いものなどにも気をつけてあげたり、意識的に運動をさせることも必要になってくる。そして、それだけでは野球が出来ない可能性があるので、野球に本格的に触れる必要がある。しかし、今は昔みたいに空き地でみんなで野球をやるということは少なく、野球をやるなら野球チームに入る必要がある。もちろん、中学校には野球部があるが、そこにいきなり初心者が入るというのは難しいので、小学生のうちに触れさせておきたい。ところが、小学校の部活には野球はないので、少年野球に入れる必要が出てくるが、これがまた大変。毎週土日、そして祝日が練習で、それも朝8:00-17:00くらいで、休みの日は完全に野球漬けになることと、それは子どもだけでなく、親も付き合うことになる。私も小学生時代は少年野球をやっていたので、よく分かる。これを乗り越えれば、野球は出来るようにはなると考えられるが、相当な覚悟が必要だ。

次に野球は出来ても親子関係が冷え切っていたら、キャッチボールなんてしてくれるはずもないので、子どもとのよい関係を保っていく必要がある。しかし、子どもというのは他人ではないので、その場しのぎの言葉や態度では乗り切れない。常に真正面から真剣に向き合っていかないと子どもの心は離れていく。特に思春期になれば、自分の経験からも分かるように、大人のズルさや嘘が見抜けるようになる。ただ、大人の辛さや複雑な懐までは分からないので、厄介な状態ではあるが、しっかり誠意を持って接していくしかない。また、時間も大切だ。仕事でどうしてもというのは子どももちゃんと理解する。しかし、趣味とか、または面倒だとかで自分の都合を優先してると分かると、表面上は何も言わなくても、心のどこかで傷ついたり、または信頼されなくなってたりするので、子どもとの時間、何はなくても一緒に過ごせたらいいと思っている。これと似てるかもしれないが、最後は一緒に出来ることを探してやってみるということである。いくら心が繋がり、良い関係を築けても、一緒に何かをやる経験が乏しいとキャッチボールをやろうというところまでいかないかもしれない。よって、それはゲームでもいいし、キャンプでもいいし、何かを一緒にやり、出来れば成功体験を一緒に出来たりするといいなと考えている。

以上、色々と考えてみると、キャッチボールに必要な子どもの技術面と精神面を構築するのはかなり大変で、そもそも親父側があと10年健康でいられるのか?の方が心配だということもあり、ささやかな夢だと書いたが、実は壮大な夢だったのかもしれない。そんな夢を胸に抱きながら、息子との日々を、そして自分の身体を大切にしていこう。