前澤友作さん宇宙へについて

トリクルダウンについて書いたと思ったら、同じ日に前澤友作さんのニュースが飛び込んできた。

夢を与えるとか、もっと宇宙旅行が身近になればとか、色々言っていたが、それを聞いていたら、昔読んだ星新一さんのショートショートの中に、こんな話があったのを思い出した。

詳細は思い出せないが、要点だけ書くと、ある人が宇宙に行って、地球とほぼ同じ環境の星を見つけて上陸。しかし、そこは夏の暑さや冬の寒さもないところで、とても暮らしやすそうだった。どうしてそんなことが出来るのかと聞くと、宇宙開発をせずにその費用を全部使ったら、住みやすい星を作ることが出来たとのこと。この話のタイトルも思い出せないが、当時とても感銘を受けたのを覚えている。

核兵器だの、宇宙開発だの、人類をあげて頑張っている大事業に使われる資源、資金、人材、時間などなど、こんなものがもし、飢餓を救うためにとか、家を作るとか、服を、文房具を、遊具を、なんて考えたら、もっといい地球になるのかな、なんて昔、星新一さんのショートショートを読んで思っていたのを思い出した。

決して前澤友作さんの挑戦は無駄ではないし、夢のあることなので、応援はしたいが、トリクルダウンではないが、そんなにお金があるなら、もっとなんか違う事できないかなぁと星新一さんのショートショートを思い出しながら、思った。

前澤友作さんも日本でたくさん稼いで、それをまた海外へ流出させてしまっている。日本では達成出来ない夢なので仕方ないが、なんだか寂しい。

自分で稼いだお金なので、使い方は自由だし、文句は当然言えない。私だって、僅かな稼ぎを基本的には自分の思い通りに使っているわけで、前澤友作さんと金額の差はあっても、ある側面から見れば同じである。

でも、いつか前澤友作さんに会えることがあり、ゆっくり話を出来たら、私の中のトリクルダウンと日本と日本の暮らしを守り、そして育てる施策を提案してみたい。宇宙に行くことは、相当大きな決断があり、訓練も大変だったと思うので、それ自体を否定するつもりはないが、もっとなんかこう公共性というか、公益性というか、愛国心からの行動もきっと彼なら理解してくれるし、やってくれそうな気がする。

そんなことを言うなら、自分で稼いでやれ!というのが、もっとな意見だと思う。しかし、あのくらいまで稼ぐことは、誰もが出来ることではないし、稼ぐことに集中すれば、私のように考える時間がなくなる。だから、ここは分業して、稼ぐ人(前澤友作さん)と、使う人(私の)にして、上手く活用出来る方が現実的ではないかと思っている。

稼ぐ能力と使う能力、この二刀流は実は少ないのかもしれないのだ。だから、トリクルダウンは起こらず、今に至るわけだ。

ただ、私はヒューストンに住んでいた時に、多くの宇宙飛行士やその関連の人たちと会う機会があった。やはり、宇宙飛行士の人たちはみんなとても輝いて見えたし、まさに憧れの存在という感じだった。前澤友作さんの挑戦がきっかけで、民間人も宇宙に行けるようになり、あの宇宙飛行士たちと同じ経験が出来るのかと想像すると、これまでの意見とは矛盾してしまうかもしれないが、それはそれでとても楽しみだったりもする。

兎にも角にも、トリクルダウンでお金持ちのお金の使い方をとやかく書いていたら、とんでもないお金持ちのとんでもない話がニュースになったので、慌てて、記事を書いてみただけなので、今回はここで止めておく。今後、この宇宙旅行の費用が発表されるようなので、それも楽しみだ。