選挙について

選挙が近くなるといつも思うのが、選挙カーがとてもうるさいということだ。私は決まった政党を応援しているわけではないので、とにかく選挙カーのうるささだけが気になる。しかし、投票するのに、候補者を知ることは大事だし、また候補者側もアピールすることは必要なので、多少うるさくても仕方ないということで認められているのかもしれない。

以前の記事でも書いたが、子どもが公園で遊ぶ声がうるさいとクレームを入れる人は、選挙カーには何も言わないのかな?、もっと言うと、米軍関連の戦闘機がよく日本の上空に飛んでいるが、あれにも文句言わないのかな?と思ってしまう。もしかしたら、文句は言ってても、今度は行政側が対応しないだけで、子どもの声だけ制限して、選挙カーと戦闘機は野放しなのかと、選挙カーが走り始めるといつも思う。

あと、騒音でいうと暴走族の音もよく議論にはなるが、あれも道路沿いの家は苦痛だとは思うものの、選挙カーのように住宅地に入り込んでくることはあまりないし、戦闘機の音よりははるかに小さい。戦闘機に関しては、中国の戦闘機が日本の領空侵犯をしたと問題になることがあるが、米軍の戦闘機は一日に何回も見かける日もあるし、音も大きいし、余程こっちのほうがもっと規制してもらいたい。政府は中国やロシアは敵で、アメリカは味方だから、と言って、国民の生活なんてそっちのけでこんな状況を見過ごしているのかもしれないが、いつアメリカが敵になるか分からないわけで、特に外交なんていつも不安定で恒久的に仲が良いなんてことはないわけだから、とりあえず、市民生活に支障の出る戦闘機を日本の領空で飛ばすのだけは、他の国の戦闘機と同様に禁止してもらいたい。沖縄ではもっと深刻だと思うので、まずは沖縄の米軍基地から始めてもらうのがいいかもしれない。ただ、自衛隊のものは仕方ないというか、それもあまりやってほしくはないが、訓練とかはしないといざというときに動けないし、訓練も実際に飛ばないことには本当の訓練にはならないだろうし、国民として、国を守ってもらうことに繋がるので、我慢が必要にはなるかもしれない。

そして、実際の投票だが、選挙カーがうるさく騒いでも、なんにも公約だとか、政策について伝わってこない。○○党の△△は、頑張ります、日本を変えます、あなたの一票を、とかとにかく名前と顔を刷り込む目的のためだけという感じで、選挙カーによる名前の連呼で国民が正しい選択ができるのか、と本当に疑問になる。中には、子育て支援の充実を訴えてるのにも関わらず、爆音で候補者名を連呼しながら、お昼寝中の子どもたちを起こして回ったり、勉強中または授業中の児童の邪魔をしながら回るという子育てや教育を阻害する選挙カーもあるわけで、議席を取る前からすでに公約違反な政党もある。もちろん法的には問題ない行為だし、これ以上の文句も言えないのだが、そういう選挙カーをみると、子育てしたことのない人たちがやってるんだろうな、信用出来ない政党または候補者だなと思うだけである。何故なら、本当に子育ての支援をしたいなら、お昼寝してる子がいるだろうことを配慮したり、小中学校の授業中だとか、試験中だったりする中で選挙カー走らせて、しかも無意味な内容(政党や候補者の名前の連呼)を聞かされたらどう影響するか想像できるし、止めるはずである。親になって、真剣に子育てをしたことがある人なら、昼寝してる赤ちゃんを起こされる腹立たしさは絶対に理解出来るはずなので、そんな政党が子育て支援なんて言っても信じられるはずがない。

もちろん、子育ての支援を訴えてる政党だけでなくても、もっとSNSを使ったり、街頭演説とかであれば、選挙カーのような問題は減ると考える。そもそも、選挙カーの問題はうるさいだけでなく、政策が伝わらないという問題もあるので、SNSだったり、街頭演説であれば、それなりに政策の話も出来るし、国民の選択の一助となるわけである。もちろん、テレビもあるが、一つは若者のテレビ離れがあることと、テレビはどうしてもスポンサーがいて、各政党を極めて公平で、公正な報道はシステム上難しいので、政党間で有利不利が出てきてしまうため、あまりオススメは出来ない。

選挙カーがうるさいという問題よりもっと深刻なのが、そもそも投票したいと思える政党がないこと。私は選挙権を持ってから、政治には関心を持ってる方だとは思うが、日に日に政治家の質は落ちているようにも思ってしまうし、どんどん政治に関与しようという気が損なわれる。

よく選挙に行きましょう!というキャンペーンをやっているが、あれこそ投票離れを加速させているかのように思う。というのも、人間心理として、もし今まで選挙権を与えられておらず、多くの人が初めて手にするものであれば、選挙へ行きましょう!あなたの一票で政治を変えましょうと言われれば、きっとウキウキして、絶対投票しようという気にもなるが、例えば30代で選挙権歴10年以上の人から見れば、これまで投票しても何も変わらなかったという記憶しかなく、そのキャンペーンが行われる度に胸糞悪い思いをしている人からすれば、逆に行きたくなくなるのは当然だと考える。それこそなにかの団体に所属し、団体票のために頑張る人は別にして、国民の多くが所属するいわゆる無党派層にとってみれば、ますます選挙に行きたくなくなり、団体票がますます有利になる。そういう戦略かと思うくらい、あのキャンペーンはみんなを選挙に行かせようとするのであれば、無駄である。

よく言われるのが、どうせ自分の一票なんて何の影響もしない、という意識であるが、それを変えるためには、応援したいと思える政党が出てくることが必須条件。そもそも多くの人が投票するものというのは、どんなものでも、自分の一票の価値というのは低い。しかし、それでも、例えばプロ野球オールスターの選手の投票は多くの人が参加する。選挙に行かない人でも、プロ野球に興味があれば、それに投票するのは、自分の応援する選手が選ばれることを願うこともそうだが、そもそも一票でも多く集まってほしい、とか、応援する気持ちを届けたい、とか、そんな気持ちのはずだから、自分の一票を入れたところで何も変わらないのは分かっていても投票するわけだ。

だから、投票率を上げたいなら、もっと色んな政党について報道したり、紹介する場を提供するべきなのだ。政策だとか、政党に所属してるメンバーを紹介するとか、よくYou Tubeで使われる切り抜き動画を発信するとか、とにかくそういうことをやって正しく各政党のことを国民に知ってもらうべきである。

よって、大切なのは、今やっているうるさいだけの選挙カーと、胸糞悪い選挙キャンペーンではない。今、既存政党に対抗する新しい政党がたくさん出ているので、メディアが紹介しないなら自分で調べてもいいが、是非、既存政党に変わる新しい政党の躍動を願うとともに、昔の記事でも書いたように、日本の政治が、日本のための、日本人のための、日本の未来のための政治になってほしいと願う。