ジャニーズ問題について

私が小学生の頃、ジャニーズで言うとSMAPの全盛期で、とにかく人気があった。そこから、中学生や高校生になり、V6、TOKIOKinKi Kids、そして大学生で嵐が大人気になって、自分とジャニーズが深く関わったのは、なんとなくこれらのグループだった。

特にSMAPは曲も名曲が多くて、世界に一つだけの花は、自分の中でSMAPの後半の曲という感じだが、槇原敬之さんからの楽曲提供でSMAPの名曲の中で一番好きな曲かもしれない。スガシカオさんの夜空ノムコウ、そしてオレンジなどのバラードも良くて、でも、シェイク、がんばりましょう、青いイナズマなどSMAPの前半の曲はリアルタイムで本当によく聞いていた曲だったので、あの頃の思い出とリンクしてて、懐かしい思い出がいっぱい詰まっている。ただ、SMAPというのは曲よりも、バラエティやドラマの印象の方が強くて、スマスマとか、うたばんとか、よく観ていたし、キムタクのドラマはずっと名作ばかりだった。

そして、V6になると、妹が大ファンで一時は家に写真やら雑誌の記事やらが溢れるようになっていたので、自ずと詳しくなってしまった。特に、ビデオとかも買って観ていたので、メンバー一人一人のキャラクターなども本当に詳しくなっていた。とにかくV6はジャニーズの中で一番個性が際立っているグループなのではないか?と思う。今、副社長になっているイノッチは昔から全然変わってなくて、好感が持てるし、森田剛岡田准一ももう少し明るく元気だったかなとは思うが、基本的にはあの頃のままという感じ。坂本君は若い頃フリートークが苦手なイメージがあったが、とにかく歌が上手くて、結局ミュージカルで活躍することになって、ぴったりだなと思っていた。長野君は白石美帆さんと結婚、そしてすっかり家庭人になったイメージで、それも若い頃から何となくそんな家庭的なイメージがあったのでとてもしっくりきていた。三宅健は実は一番変わり者だったような気がしていて、掴みどころのない性格だったが、自分ではそれを意識していない感じで、今でもなんかそのまま大人になったなぁという感じ。

TOKIOはとにかくカッコ良かった。長瀬君のボーカルはもちろん、太一君のキーボード、松岡君のドラム、山口君のベース、そしてなによりリーダーのギター。ジャニーズの中で一番楽器が上手かったバンドじゃないかと思う。TOKIOはバンドだったので、当時自分がバンドブームの中で多くのバンドに憧れて、それこそGLAYだとか、L’Arc~en~Cielだとか、LUNA SEA、今でも大活躍のミスチルやB'z、サザンオールスターズ、そして以前記事にもしたシャ乱Qがいた時代にTOKIOもいて、ジャニーズというくくりではなく、バンドとして見ていた記憶がある。その後、リーダーと太一君はバラエティでよく見かけるようになって、長瀬君はドラマという個々の才能は活かしつつ、でもやっぱりバンドやってるTOKIOが大好きだったなと今でも思う。

KinKi Kidsは何と言っても、LOVELOVEあいしてるという私の中での伝説の番組があって、とにかくその番組でKinKi Kidsにハマっていった。番組の構成も、キャスティングも良くて、吉田拓郎さんがKinKi Kidsを育てていくみたいな流れがあって、彼の破天荒さと優しさ、そして音楽への造詣の深さが際立っていて、最後にやるLOVELOVEALL STARのバンド演奏がまた素晴らしくカッコ良かった。KinKi Kids自体は正直、全てが揃っていた二人という感じ(歌が上手くて、トークも面白くて、ドラマも出来て)で、あまり好きにはなれなかったのだが、この番組を通して好きになった。数あるいい番組の中でも、この番組は本当に色んな奇跡もあり、いい番組だったなぁと思う。

そして、最後は嵐。嵐が好きな理由としては同世代というのが大きい。なんか一緒成長してきたというか、憧れというより、同期という感じのメンバーで、二宮が結婚した時は、友だちの結婚を祝福するような気持ちになったことを覚えている。とにかく嵐は人気があって、ジャニーズの中でもファンの数は一番多かったんじゃないかなと勝手に思っている。ファン数というのは正確には分からないだろうから何とも言えないが、海外でも人気があるのはやっぱり嵐かなとも思う。キャラとしては、大野君が面白いし、ただキャスターとしての桜井君はあんまり好きじゃなかったというか、少し作られた感じがして、もう少しのびのびというか、自分の色を出して欲しかったなぁと。

少し前置きが長くなってしまったが、そんなジャニーズのファンとして、最近のジャニーズの動きは悲しい。

一番悲しいのは性被害が本当にあったということ。今までまことしやかに噂されていたものの、今のように大袈裟に騒がれることもなく、そういう話が出ても、そんなわけないじゃん、という感じで私も信じてなかったし、今程報道もされなかったので、深堀りも出来なかった。しかし、最近BBCという海外メディアが報じてから、一気に情勢が変わり、どんどん被害者たちの声がマスコミに取り上げられるようになり、日本のメディアは堰を切ったように報道するようになり、ジャニーズ事務所は一気に追い込まれた。

その中で悲しいなと思ったことは、ジャニーズという組織のなかで、そのタレント達が故人ジャニーさんからの性被害があったことを、本来はタレントを守るべきスタッフなど内部で黙認していたことだ。亡くなってしまったジャニーさんを今更悪く言うのは、すでに弁解の余地のない人に対して申し訳ないので、色々言いたくないが、それこそ藤島ジュリーさんとかは知ってたはずだよね、と思うと悲しい。

しかし、この問題、諸悪の根源は日本のマスコミなんじゃないかと、考えるようになった。性犯罪を犯してしまっただろうジャニーさん、それを黙認していた周囲のスタッフ、そして今、それが暴露されたからと言って、一気に大騒ぎをするマスコミ。しかし、藤島ジュリーさんらが仮に、当時の性被害があったことを知ってたよね?ということで、ジャニーズ事務所が隠蔽したというなら、同じく当時、たくさんの告発者がいたにも関わらず情報を抹殺していたマスコミも同罪なんじゃないかと思ってしまう。

正直、一般市民はマスコミが報道しないと何も分からない。今でこそSNS など個人が公に情報や意見を発信出来るから昔よりは幅広く情報が手に入るが、やはりマスコミが騒ぐか騒がないかは、大きく違う。そんな前提で考えると、今から何十年も前に性被害を告発した人はいた。それこそ、私がSMAPやらTOKIOやらに魅了されている時でさえ、そんな勇気ある告発者がいたが、一切我々には知らされていなかった。救いを求めてマスコミに駆け寄っても、相手にしてもらえなかった。私はこれが被害を拡大させた主な原因だと思っている。やはり、ダメだと分かっていても身内だと言えない、身内だから守りたいという気持ちがあることは百歩譲って理解出来ても、マスコミが当時今程騒がなかったことは罪深いと思っている。さらに馬鹿げているのは、海外メディアが報じてから、少しずつ一社二社とそれを報道する機関が増えて、今やジャニーズが会見を開くと、全員で鋭い質問をして責め立てるという始末。マスコミは力、権力とも言える。何を報道するか、については正直、報道する側が決めていいので、当時信憑性に欠けていたから報道しなかったが、今は事実であることが分かったので報道してる、と言ってしまえばマスコミは法律上は何も悪くないが、実際のところは、当時はジャニーズ事務所に忖度して言えなかったが、海外メディアが切り込んできて、ジャニーズの求心力も下がってきたので、今なら攻撃しても大丈夫だからやってる、という感じがしてならない。つまり、長い物には巻かれつつ、弱くなったところを一気にそして全員叩く、という、それはまさに、イジメの構図。これを見て、こどもにイジメダメとかよく言えたものだと思う。

ジャニーズ事務所はいい事務所ではなかったことは認めるが、ジャニーズ事務所解散とか、名前の変更までしなくても、とファンとしては思ってしまう。特に、そのタレント達まで批判の対象だったり、契約を破棄されたりするのはなんか違うようにも思う。むしろ、ジャニーズが勢いのある時に、不正を暴き、立ち向かって行くことはなくて、その巨人が虫の息になったところにみんなで踏み潰しに行くマスコミ達にこそ解散してもらいたい。今、ジャニーズ事務所が大変な時だから、逆に今はジャニーズを救おう、と行動してるのは一部のファンのみ。罪は罪として、でもそこにいる才能溢れた、夢を追いかけるタレントを救えるのもマスコミだが、今助け舟を出せば犯罪者を擁護したとまた仲間外れになるからやりたくないのかもしれないと、躊躇してるどころか、今はジャニーズ叩きが正なので、それを必死やるだけか。そんなマスコミは必要ないが、今の日本には、そんなイジメしか出来ないマスコミしかいない。

それは政治への記事でも同じ。強い人には迎合し、弱い人はとことん攻撃する。政治を監視し、国民のために報道するのが本来のマスコミであり、特に受信料を取ってるNHKはそうあるべきだが、率先して強い者の代弁者、弱者の敵という役を全うしている。

私はジャニーズがこれまでやっていた犯罪は犯罪として法に基づいて、情に寄り添って、被害者への賠償と謝罪、そして再犯の防止を誓い、償ってもらいたいが、それと同時に罪のない若い才能を救って欲しいと思っている。新会社のスマイルアップでそれが出来るなら良いが、また馬鹿なマスコミに足を引っ張られないことを願っている。